四方の宮閑話

四方神社の神職が、日々の神様へのご奉仕やとりとめもなく感じたこと、四方の宮での出来事を綴る、四方山話(よもやまばなし)の部屋です。堅苦しくなく徒然なるままに記していきますのでたまに覗いて見て下さい。

記念誌完成(H18.7.1)

 ホームページの更新が大変遅くなりました。この部屋にたまにお寄りになっても全然変化のないくせに「たまに覗いてみて下さい」とは何事かとのお叱りも聞こえて参りましたが、ご勘弁下さい。

 本当に大変だったのです。ご承知の通り、記念誌の編纂をしておりましたので生みの苦しみを味わいました。お産のつわりの期間がだんだん早く、強くなっていくように校正の期間もだんだん早くなっていって、編集担当の声も心なしか強くなっていきます。最後には二日おき、一日おき、明日までお願いします、と編集者に追いつめられていくのです。

 宮司さんと二人、机で向き合いながら深夜まで校正作業の日々が続きました。

 本の発刊日が6月30日。神社では水無月の大祓、夏越の大祓と申しまして半年間の罪穢をお祓いする節目の日です。四方神社で大雨の中でしたが無事に大祓を勤めまして翌日の7月1日、遂に届きました、完成本が。いやー感無量です。二三転した表装の布生地も古代紫で重厚な仕上がりです。四方ご在住の浜谷香月先生の筆による金の箔押しの標題が鮮やかに表紙を飾ります。気品のある標題ですてきです。

表紙を開くと、表装の古代紫との色あわせを考慮した質感のある和紙を選びました。何とも言えない良い色ですね。表紙と絶妙のマッチングです。柔らかめの小豆色、とでも申しましょうか。是非実物でお確かめ下さい。

最初の見開き表紙は表装金箔押しとはうってかわりまして、白い紙の真ん中に墨書きの標題、白紙全面にいぶし銀が雪のようにちりばめられていて清楚な輝きを放っております。全てにおいて紙一枚選ぶにも妥協を許さずに、色々と考えて紙サンプルなどを元に心を込めて作成を致しました。さて、表紙をめくりますと今度はオールカラーで栂野彦八翁の肖像画が・・・・ 

 あとは実書を是非ご覧下さい。編集に携わった者には「あばたもえくぼ」で冷静に語れませんので能書きはこれくらいにしておきます。

今回初公開の貴重な写真や資料などもありますので折を見て解説をしていきたいと思いますので、たまに覗いて見て下さい。

当初よりも重くて厚い本になりましたが、とにかく皆さんに、四方の方々に読んでもらえるように心を砕きました。決してすべての人が読みやすい本だとは思いません。難しいところは読み流して頂いても結構です。本を眺めるような楽な気持ちで写真や、新聞記事、絵地図など眺めるだけでも良いのです。写真、絵地図を出来るかぎり掲載したつもりですので、何度でも、何回でも紐解いて頂いて郷土・四方町とその四方を命がけで守った栂野彦八翁のことをに思いをはせていただきたいです。色々な世代の方々、また四方以外の方々にもこの偉大な先人を育てた町、歴史、事績に触れて頂きたい思います。

栂彦二百年は栂野彦八翁の自刃より二百年ですが、もう一つの事績としましては四方町民の顕彰の歴史が二百年になるということです。このあたりの経緯の詳細は記念誌に記されていますのでそちらをご覧戴きたいのですが、栂彦翁の御偉徳は勿論ですが毎年欠かさず栂彦祭をして祀ること二百年、というのは言い換えれば四方町人のご偉業だと思うのです。継続は力なりと申しますが、藩政時代、藩主にご遠慮致しながらも語り継いだ百年と、その後の大々的な四方地区神社の統合合祀、そして殷賑を極めた祭礼の数々は皆様の顕彰の歴史・二百周年記念に他ならないと深く感じ入りました。二百年も継続して祀る四方の方々も偉いのです。

毎年8月18、19日の栂彦祭、自刃された命日の12月19日にはこの記念誌を紐解いて眺めて戴きたいのです。先人達の偉業と四方住民の顕彰の歴史がそこにあります。この二百年記念誌が百年後の子孫の代まで読み継がれ、語り嗣がれることを祈りながら皆様に謹呈致します。(孝)

境内整備事業進行中(H18.7.13)

作業進行中です。排水がうまくいっていない部分の改善、敬徳碑の玉垣の基礎工事、参道を石畳にするための基礎工事など随時取りかかっています。記念大祭には見違えるような綺麗な境内となることでしょう。

「頑張らんまい」(H18.7.14)

皆さん、「頑張らんまい」というCDをお持ちでしょうか。または聞いたことがありますか?これは四方の漁師さんたちへの応援歌です。とても良い歌です。演歌のように聞こえますがコード進行はいわゆる演歌とは違います。どちらかというとソウルやリズムアンドブルース系のコード進行のように感じます、私には。サビのリフレインなんかはゴスペルっぽく聞こえます。最後の方のサビのリフレインは高揚感を出すために半音上がっていますね。ポピュラーミュージックでよく使うアレンジで、私の大好きなワザです。半音上がるだけなんですけど効果絶大なんですよ、これが。応援歌ですから上がり調子で歌い上げる感じが良いんです。

 ところで作詞・作曲で、歌を歌っておられる「高原 兄」さんてご存じですか?40代以上の方はご存じだと思いますが「完全無欠のロックンローラー」で世界音楽歌謡祭でグランプリを取った富山出身の「アラジン」というグループのフロントマン、ボーカルの方です。

最近では「亜麻色の〜」のリバイバルヒットを出した「島谷ひとみ」さんを発掘してデビュー曲を書いたのが高原さんです。関西系のTVで富山でオンエアーされていないので富山の人はほとんどご存じないようですけれども。「大阪の女」ですか。良い曲ですよ。

「天下無敵の一発屋」とご本人も開き直って自作曲で歌っておられますが、私はそうは思いません。一発でも当たればすごいことですよ。どんなに歌が上手くても、どんなに音楽に精通していても、一曲も売れずに消えていった人が何人いるのでしょうか。代表曲が1曲あるということは実はすごいことなのです、ポピュラーミュージックの世界では。

大物歌手も数あるヒット曲の中にも必ず「あの人といえばこの曲」みたいな看板曲があります。歌い手としては他にも良い曲があるのにあの曲のイメージしか持たれない、とかいう反面もありますがそんなの贅沢な悩みです。森進一も八代亜紀も、あの1曲があるから芸能活動ができるのです。続きはまた後日に致します。(孝)